チョコ皿の作り方

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チョコ皿とは?

チョコ皿とはシルバーやゴールド等の比較的に融点の貴金属を溶解する為に使う専用の素焼きの小皿の事で、このチョコ皿は自分で加工して表面に釉薬のようなコーティングをしないと使えないのです。

融点の高いプラチナ等の貴金属地金の熔解には「坩堝」と呼ばれる専用の道具が必要で熔解するのに必要な温度の火力を持った酸素バーナー(ガス溶接の資格が必要)を使う事になります。

それほど耐久性に優れていない事から、チョコ皿は基本的に消耗品となるので破損したり、地金が癒着したりするようになったら新しく作り直す必要がありますが、シルバーやゴールドの地金の熔解には必需品となる為、こちらでチョコ皿の作り方を紹介しますね。

とっても地味な作業だし、地味なブログ記事なのですが地金メーキングでジュエリーを製作する際には使う機会が多い・・・ちゅ~か、ジュエリー製作に限らず、いろいろなモノ作りって華やかで派手な作業ばかりではなく、ちょ~地味だったり、お手てが汚れて傷だらけになってしまうような作業の方が多いんだよ。

優雅に泳ぐ白鳥も水面下ではバタバタと激しくバタ足なんじゃないの?(知らんけど・・・)

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必要な設備や道具

素焼きのチョコ皿、フラックス、ガスバーナー、長いステンレスピンセット

チョコ皿はメーカーによって複数のタイプがありますが、価格が高いもの程、厚みがあるので耐久性が優れていますが、ま、お好みで問題ないと思いますよ。

 

地金熔解用のチョコ皿の作り方


チョコ皿の作り方001

まずは市販のチョコ皿を彫金の道具屋さん等で購入して下さいませ。
1枚150円程度~厚みや質感によって何種類かのチョコ皿が販売されていますが、シルバーとゴールドといった地金の素材別で専用のチョコ皿が必要になるので、予備も含めて2~3枚程度あった方が良いと思いますよ。

 

チョコ皿の作り方002

チョコ皿にフラックスをたっぷりと乗せます。
この時点では塗り込むというよりもボタっと乗せるような感じで大丈夫です。
ちなみに「フラックス」は「万能ロウ着剤」や「万能溶媒材」とも呼ばれる液体もしくはペースト状のもので彫金の道具さん等で様々なメーカーのものが販売されています。
粘度や色合いや何か使ってみないと分からないけどメーカーや種類によって微妙な違いがあるから、何でもいいけど慣れたものを使う人が多いっす。

★追記:何の加工していない買ってきたばかりのチョコ皿は、素焼きなもんで地味に質にバラツキがあるから、最初に水に浸して水を浸透させた状態でフラックス等を乗せて加熱してコーティングすると馴染みが良くなりますよん。

 

チョコ皿の作り方003

チョコ皿にフラックスを乗せたら、ガスバーナーを使ってフラックスを加熱して完全な液体にしながら、火傷をしないように長いステンレスピンセットを使ってチョコ皿を傾けたり、位置を持ち替えて回すようにしながら液状になったフラックスがチョコ皿の表面全体に隙間なく均一に覆い隠すように行き渡らせます。
この時にチョコ皿の縁の部分にもフラックスが行き渡るようにするのがポイントですよ。
ちなみにチョコ皿の裏面はコーティングする必要がないので、あくまで表面と縁の部分だけで大丈夫っす。

 

チョコ皿の作り方004

もし酸素バーナーを使って作る場合は、火力が強いのでピンセット等を使わずに火の向きを変えて炎の力でフラックスを表面全体に押し流すような感じで行き渡らせる事ができます。
但し、酸素バーナーの火力を調整して弱目の火力にしていないとチョコ皿が熔解してしまいますので注意して下さいませ。
まぁ、スピード重視、効率性重視なので多少のリスクは仕方ないっすね。

 

チョコ皿の作り方005

チョコ皿の表面と縁を液状化したフラックスで覆ったら、後は自然冷却させて完成です。
水に入れて急冷させると割れてしまうので、少しばかり放置して自然に冷まして下さいね。

完全に冷えると表面がまるで「あたしってもしかしたら焼き物の才能があるんじゃない?」って思っちゃうくらいに侘びっと感や寂びっと感のある素朴ながら何ともいえない味わいと風合いのあるチョコ皿になって、その釉薬を流したような独特の雰囲気で使うのが惜しくなってしまうかもしれませんが、使え、それは実用品で使ってこそ活きるんだから。

こうして完成したチョコ皿はシルバーやゴールドの地金を溶解しても皿に癒着しないで完全に液体化すると地金が表面張力を保った状態を保ちます。
こうして熔解したシルバーやゴールドの地金を空け型に流し込み、好きな形状に加工していく事になります。

その工程は「地金の再利用」のブログ記事で紹介しています。

とっても地味なチョコ皿の作り方でしたが、これ、結構、初歩的な事なので地金メーキングでジュエリーを製作する際には何かと必要なんですよ。

ちゅ~ような感じで、あれ?
何か、あたしのブログ記事は前の作業工程に出てきた、より初歩的な内容を遡って書いているんちゃう?

ま、いっか。
ち~ゆ~。

ΘεΘ

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Ijeluna onota
ち~ゆ~国である「Ijeluna:ΘεΘ」と「nekogurma:ΦωΦ」さんはジュエリーを製作したり宝石をコレクションしたり販売したり眺めたり何かしらしているんだよ。 http://shop-nekoguruma.com/