糸ノコの使い方とシンプルピアス [彫金]

彫金道具

今日は「彫金には興味があるけれど、何からどうすればいいか分からない」という方の為に糸ノコワークについて少しご説明させて頂きたいと思います。基本というか、用意するものと簡単な練習から。

 

槌目のシンプルピアスの作り方

オーバーレイの作品を作ってみよう

 

先ずはフレーム。沢山種類がありますが、私は今の所2種類を使い分けています。

糸ノコの使い方

右(エンジニア)はアウトライン等単純な形を切り分ける用、左(バローベ)は透し模様等輪郭重視の繊細な作業をする時に使用しています。

自分で使った感じだとエンジニアは力強い作業向け(私はちょっと肩凝ります)、フレームが硬い感じがします。私の手が小さいせいもあるのでしょうが、グリップも私には硬くて長時間作業では手首と親指の付け根が疲れます。いや、愛用してるんですけどね。

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バローベはグリップが痛くなくて使い心地も軽く、小回りも利きやすいなぁ、と個人的には思います。あと柔らかいというか、結構しなるかな?私好みですが、あまり厚い板を抜く作業には力強さが物足りないという点で向かないかも知れません。欲を言うとグリップがもう少し細いと良いなと思ってます。

フレームについては高さが調整出来る物等、各社から様々な製品が出ておりそれぞれ使用感が異なります。それについては使い手の癖や用途、はたまたその日の気分によって好みが分かれる所なので、色々試してみてご自分の手にしっくりくる物をお選び頂ければいいかな、と思います。そういえば高さ調整出来るの持ってるけど、1回しか使ってないな・・・・と今思い出しました。

次はノコ刃。

糸ノコの使い方

私は大体バローべの3つのサイズを使い分けています。右からサイズ#3/0(ゼロサン)#4/0(ゼロヨン)#6/0(ロクゼロ)。

ノコ刃のサイズはバローベでは#0→#2/0→#3/0→#4/0→#5/0→#6/0(右に行くに従って刃が細く、刃数も多くなります)とあり、一般的な貴金属細工に使用するのは#0〜#4/0で、#5/0〜#6/0は細かい切り廻し作業をするのに適していると思いますが、切断面の滑らかさ等考えると#3/0位から上のサイズを使用する事をおススメします。※もっと大きいサイズの刃もありますが、アクセサリー、ジュエリー制作ではあまり使用するものでは無いかな、と思います。

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ノコ刃も各社から出している製品でもっとサイズ展開が豊富な物もありますし、硬めだったり、撓りがあったりと使用感も違いますので、お好みの物を見つけて下さい。

あと、いざという時あった方が良いのがフレームネジ。私だけかもしれませんが時々捩じ切ってしまう事があるので替えがあると安心します。

糸ノコの使い方

ではフレームに刃を装着していきましょう。写真ではちょっと分かりませんが、刃が下向きになっている事を確認して下さい。

糸ノコの使い方

確認したらフレームネジの上から装着。この時ネジはメーカーとしては手で締めて欲しいらしいのですが、女性や力の弱い方には難しいと思いますので、ヤットコで力の加減をしながら締めるといいと思います。くれぐれも私の様に捩じ切らない様に。

糸ノコの使い方

次は下を締めます。腹部に持ち手を当ててフレームを机に押し付け、少し刃に弛み(撓り分)を残して締めて下さい。撓りを無くしてギチギチに張ってしまうと刃が折れる原因になります。

糸ノコの使い方

装着完了したら滑りを良くする為に刃に蝋を塗ります。これは一応専用のものですが、普通に売っている蝋で全く問題ありません。

糸ノコの使い方

蝋は必ず刃の背面に塗りましょう。刃側に塗ると目詰まりの原因になります。

切る練習に入ります。ケガキで書いてもいいですが、ちょっと見難かったので紙に書いて貼りました。直線、カーブ、鋭角、円を切っていきます。

糸ノコの使い方

ノコ刃の入れ方。一刀目は斜めに、下に向かって入れます。

糸ノコの使い方

下に引く時に切れるのですが、この時力任せに切るのではなく、削って形を出していく様な「おじゃまします・・・・」みたいな気持ちで切って行って下さい。言葉にするのが難しいのですが、”優しく躊躇いなく”が考え方としては近い気がします。引き上げる時は撫で上げる様にスッと刃を上げてもらえればいいと思いますよ。闇雲に切らず、兎に角丁寧に丁寧に、が大切です。

糸ノコの使い方

角を切る時はノコ刃は定位置から動かさず、”足踏み”している感じで上下に動かし続けます。刃を動かす手は決して止めず、板をちょっとづつ方向転換していきます。滑りが悪くなったら蝋をその都度引き直して下さい。

もっと刺さる位尖らせたい時はまた違った切り方をしますが、とりあえずの基本です。

円を切ります。

糸ノコの使い方

これもノコ刃は定位置から動かさず、ちょっとづつ板を回転させて行きます。

糸ノコの使い方

既に切り終えているカーブも同じ要領で切ります。

全部切り終えたのが下のものになります。写真を撮りながら切ったので(言い訳)円が綺麗じゃありません(不本意)。

※ノコ刃を使う時の注意点/刃は製品ムラがある事があります。切った瞬間「ダメだこれ」と分かるので、そこは勿体ないと思わず切れるものに替えましょう。作品が勿体ない事になり、後の修正にも時間が取られます。同じ理由で切っている途中で磨耗して刃が駄目になった時も速やかに刃を交換しましょう。いや、もうちょっといける、で作品だけではなく怪我の原因にもなりかねません。

糸ノコの使い方

先程切り抜いた円でアシンメトリーピアスを作ります。

糸ノコの使い方

ピアスポストを付けます。ロウが余分なところに流れて行かない様に、全体をバーナーで軽く温めてフラックスを塗りましょう。

糸ノコの使い方

モチーフに小さく切ったロウを乗せてロウ付けします。この時使用するロウは私は5分を使用。ポストにあまり火を入れたくないので、先ずはモチーフに火を当てて全体を均一に温め、最後にロウ付けしたい部分に細く火を当て、ロウが溶ける瞬間を見計らってサッとポスト(※ポストにもフラックスを塗っておきます)を乗せます。この時火は外さないで当て続けた状態、しっかりロウ付けされたのを確認したら直ぐに火を外します。もしポストに火を当てすぎて柔らかくなってしまったら、仕上げの時にヘラがけして硬化を促しましょう。

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糸ノコの使い方

酸洗いして一回全体を磨き、テクスチャーを付けます。希硫酸はピックルの様に水で希釈して捨てられるものが楽かな、と思います。テクスチャーはタガネで入れても良いのですが、このデザインはあらし槌でも出来ますので、それで入れて行きます。

※酸洗いの注意点/銀用と真鍮用の液は必ず分けて下さい。真鍮用の希硫酸に銀を入れてしまうと銅メッキされてしまい、綺麗な状態に戻すのが大変です。

糸ノコの使い方

糸ノコの使い方

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輪郭を整えて

糸ノコの使い方

緩いカーブを付けます。

糸ノコの使い方

刻印も入れて

糸ノコの使い方

この状態だとセミマットなので、軽く磨きます。

糸ノコの使い方

折角入れた模様を潰さない様に、研磨はディスクを使うのが良いかと思います。

糸ノコの使い方

完成です。

糸ノコの使い方

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糸ノコの使い方

ではまた。

 

槌目のシンプルピアスの作り方

オーバーレイの作品を作ってみよう

 

 

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[ 糸ノコの使い方とシンプルピアス [彫金] ]彫金/ロストワックス2017/02/20 12:22