ハギレでも出来ちゃう、簡単!ポケットティッシュケースの作り方

こんにちは!福岡でミシンと共に、カラフル~な布小物やバッグ、今だと入園入学グッズを作りまくっている「hussement innocent(オスマンイノサン)」のイナリサオリでっす。

ライターとして、こちらのサイトに書かせていただいているのですが、なんせもう、このサイト、超スゴ技な職人さんだらけですやん!!!

私、洋裁ですよ。ミシンですよ。

いや、しかし、超ヘビー級なここの職人さんさえ、洋裁はできないかもーしれないじゃーないかー!

ということで、超ライトすぎる記事で恐縮なんですがね、いや、かなり恐縮なんですがね、書かせていただきますよ。多分、ここまで詳しくポケットティッシュケースを語ったページはないと思います。これを読めば今日からあなたもポケットティッシュ・マスター!

では、『ハギレでも出来ちゃう、簡単!ポケットティッシュケースの作り方』です!

革のウォッシュ加工でくしゅっとかわいいブレスレットを…

 

パターン(製図)と裁断

今回は裏地付きで、取り出し口はパイピング処理という方法を使っての制作となります。

材料は表裏ともコットン100%のブロード素材やシーチング素材です。

14センチ×21センチの長方形です。縫い代は1センチです。方眼定規で書けば早いですよ。

この方眼定規は洋裁には欠かせません。

必ず持っておくべき道具だと言えます。ちなみにこの方眼定規はクロバー社さんの製品です。

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製図を書く紙ですが、このような長方形の小さなパターンなどは、画用紙などがオススメです。理由は裁断時に説明しますね。製図の中に2種類の記号を書いているのですが、これが洋裁の製図記号です。

今回の記号は「地の目線」と「合印」です。

まず「地の目線」ですが、これは布の縦地方向の印です。今回は、縦の線と平行に書きます。

洋服などの布製品は、一番伸びにくい縦地で体に対して真っ直ぐに作られています。

織物の製品は、縦糸が基本であり、横糸を入れながら織られていくので、縦が一番伸びにくく、横は少し伸び、バイヤス方向(縦地に対して45度)はとっても伸びます。

布によってはないものもありますが、縦時には「耳」と呼ばれる凸凹部分があります。

布によっては表と裏が分からないものがあるんですが、見分ける方法があります。

上の写真にも書いていますが、でこぼこしているぼこっと出ているほうが表なのです!(例外もあります)

 

表側


 

裏側


穴が凹んでいる方が裏側なのです。

次に「合印」ですが、「ノッチ」とも呼ばれる、縫う際の印となります。

パターンにはこの印がほぼ必要となり、あればとーーーっても便利な印なので、ぜひ知ってて下さい。さて、パターンを書き終えたら、紙切りばさみでキレイに切り取り、いよいよ布の裁断です。

縦地と先程書いた地の目線を平行にパターンを置きます。もし、ハギレで作られている方で、「耳がない!」という方は、布を伸ばしてみてください。一番伸びない方向が縦地です。

裁断で登場するのが、まち針、文鎮、方眼定規、裁ち切りばさみです。

先程、今回のパターンは画用紙がオススメとお伝えした理由は、薄い紙だと、ふわっと浮いて裁断しにくく、セッティングにもまち針を多く刺したりして時間がかかるからです。

厚手の紙だと、裁断時にまち針を刺さずに文鎮だけでも十分です。まち針を刺す場合は、なるべく布の「すくい」を少なめにしてくださいね。「すくい」とは、まち針が刺さる場所から出てくる場所までの距離です。
あまりにがばっと長距離をすくってしまうと、パターンがうねうねしてしまい、裁断時にゆがんでしまったり、裁断しづらくなります。

そして、まち針はパターンから決してはみ出さないように(初心者さん、アルアルです)。切るときに邪魔です。

まち針の刺し方の基本方向はパターンに対して直角です。

パターンと平行に刺すと、美しくないし、パターンの固定も不安定です。押さえる力が弱まります。

地の目を縦地と平行に置くことを「地の目を通す」と言います。方眼定規で、布の縦地の端と地の目線を平行にさせてください。

上から下にかけて、今回は11センチの平行を保っています。ここをきちーんとセッティングしていないと、出来上がりがゆがんだりしちゃいます。

今回はポケットティッシュケースなので、極端にならない限り、大変なことにはならないと思いますが、これが洋服の場合などは、もう大変ですね!ゆがんだ服になり、洗濯にも弱く、でろんでろーんになったりしちゃいます。

セッティングが終わったら、裁ちバサミでパターンに沿って、なるべく布を持ち上げないように、空いている手を裁断線の付近に添えながら切ってください。

周囲を切り終えたら、合印に3ミリ程切り込みを入れます。私はいつもパターンごと切っちゃってます。よく紙ごと切っちゃってもいいんですか?と聞かれるのですが、私はマダムクードレーティーチャーにそう習いました。紙を避けていたら、本来の合印からズレが生じる場合もあるので、オススメしていません。

表地が終わったら、裏地も同様に裁断してください。

 

取り出し口の布(パイピング処理)を裁断


タイトル画像では、ストライプバージョンとバイヤスバージョンの写真を掲載していましたが、横地バージョンのストライプメインで制作工程を載せていきますね。

ここでも方眼定規

横地と平行に4センチ幅のパイピング布を裁断します(必要数:14センチ×4センチを2枚)。

この時、初心者さんあるあるで、定規を縦にして、4センチをひとつずつ測って印を書いている方がいるのですが、そんなんめんどくさいことしなくていいです。定規を横にして、4センチ部分を当てて、シャッと終わらせてください。方眼定規をきちんと使いこせばできます。

チャコペンで書いて裁断・・・と言いたいところですが、私はいつもシャーペンで書いてます。なんてことを!と言われるプロの方もおられるかもしれませんが、細くて線のずれが少ないし、このほうが使いやすいんだもの!

さーーーこれで全ての材料が揃いましたよ!

 

縫いあわせ

いよいよミシンの登場です。

私が使っているミシンは、職業用ミシンのjukiシュプール25スペシャルです(ちょっと古い型のやつ)。職業用は家庭用ミシンより馬力もあり、直線縫い専用ミシンとなっています。

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表地と裏地を裏側同士でキレイに重ねます。

今回は1センチ幅のパイピングですので、ミシンの10ミリ部分に布の端を当て、縫っていきます。必ず返し縫い(3針行って3針戻る)を最初と最後忘れずに。

もしまち針を刺す場合は、縫い代に対して90度に刺してくださいね。こうすることで、まち針ギリギリまで、ミシンで縫えちゃいます。

まち針を打ったままでも、ミシンは出来ますが、ごくまれにガツン!と針を叩いてしまう時もあるので、ご注意を。

 

パイピング処理


ここでアイロンが登場します。私はモクモクな蒸気で有名な、ティファールのアイロンを使用しています(もうすぐ替え時)。
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びしっとアイロンでパイピングを表側から折ってください。

さて、ここから、私が学生の頃に大のニガテだったパイピングです。学生の頃はステッチ(ミシンの縫い目)を落としまくりだったわけですよ。一回で出来なくてもめげないでくださいね!こーゆーのは、回数ですから!そして洋裁はほどいてなんぼ!の世界ですから。

私も未だに落としますから(時々です)!

パイピングはアイロン命!です。アイロンで全てが決まります。

 

パイピングのコツ

アイロンでまず9ミリ程折ります。

その時、本体の出来上がりより少し隙間を空けてくださいね。2ミリぐらいです。

そして、最初に縫ったステッチに1ミリぐらいパイピングが被さるように、アイロンでセッティングします。この時点でステッチがパイピングより出ていたら、必ず今から行うミシンステッチで糸を落とすことになるので、ここはしっかりと。

表側に返して、ミシンでパイピングの1ミリの場所にステッチをします(返し縫は忘れずに)。

ここでステッチを落とさないコツは、しっかりとパイピング部分を持っておくこと。パイピングが外に逃げないように、指でぐっと押し込むように持ってください。まち針を刺してもいいですが、この短い距離なら、アイロンをしっかりと行っておけば、手で持つだけでも十分だと思います。

ちなみに、まち針は縫い慣れれば、ほとんど使うことはありません。

パイピング完成。びしっと決まると嬉しいんですよねーー!

裏地側です。

 

仕上げ


ここでやっと登場の「合印」。この合印部分で、中表に折ります。

上下とも合印で折り、まち針で固定します。

パイピング部分が重なります。

またミシンで縫います(縫い代10ミリ)。

縁かがり専用、ロックミシン!の登場です。このロックは私が学生の頃に買ってもらったもので、何度も修理を繰り返しながら15年ぐらいは使ってます。ロックミシンも色々あるのですが、面倒なロックミシンの糸かけを空気圧で通すこの手のタイプはとっても便利です。

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ロックミシンをお持ちでない方は家庭用ミシンのジグザグ機能でもいいと思います。でも、やっぱりキレイに仕上げたい!売ってみたい!これからどんどん色んなものを作ってみたい!という方にはロックミシンをオススメします。キレイさが違いますし、縫えるスピードも違います。カッターが付いているので、布を切り落としながら縁かがりをしていくのです。

だからキレイに仕上がるのです。

しかーしですね、これがですね、縫い代以上を切り落とす生徒さんが過去に何人かいたわけですね。いやはやでも、どの世界も失敗してなんぼですよ。

ほとんどのロックミシンは、このカッターをオンかオフに切り替えることが出来るのですが、怖がらずになるべくオンで、縁かがりを行なってほしいな~と思います。

洋裁の初心者さん向けのhow to本でよくカッターはオフで!と書かれているらしいのですが、ぶっちゃけ仕上がりがキチャナイです。

最初は怖いかもしれませんが、何度も練習してください。

いきなり本番はしないでくださいよ。今回はなるべく縫い代を切り落とさずにロックミシンです。

切り落とさずにと言っても、カッターはあるわけですから、余計な糸などは自然と切り落とされ、キレイな仕上がりとなります。

ちなみにロックミシンにも表と裏があり、自分に向けている方の縫い目が表側となります。

余分なミシン糸をカットします。ロックミシンには返し縫い機能がないので、1センチぐらいは残して下さいね。

次に、表に返すのですが、角の出し方で出来上がりのキレイさが変わるので、コツをお伝えします。

まず、ひっくり返したい角の部分を親指と人差し指で掴みます。その時、縫い代は後ろ側に倒して掴んでください。

そしてくるっと表に返し、人差し指でその角をぐっと押し込んでください。

これを4箇所とも繰り返し、表に返りました。

角は、指だけでは完璧には出にくい時もあるので、目打ちやまち針を使って角を出しましょう!!(私はいつもまち針を目打ち替わりに使っています。だって目打ちじゃ太すぎるンですヨ。だから曲がったまち針しかない)

あとは、アイロンでビシっと上下の折り目をつけたら・・・

かんせーーーい!!!

パイピングのバイヤスバージョンも作ってみました。

バイヤスも同じ作り方なのですが、パイピングの布の取り方だけが違います。バイヤス布の取り方です。

縦地に対して、45度がバイヤスの位置なのですが、ここでも便利な方眼定規。方眼定規にある矢印部分と縦地を平行に揃えて下さい。

今回はストライプなので、分かりやすくて良いですね。この角度で、14センチ×4センチ2枚を切って下さいね。

横と縦の織りな布なわけですから、そこを斜めにカットすると・・・を想像してみて下さい。バイヤスの特性が理解出来るかと思います。

バイヤスのポケットティッシュケースも作り方は一緒と先程お伝えしましたが、はっきり言って横地より縫いにくいです。縫っている最中にバイヤスがどんどん伸びてくるからです。

パイピングを縫い終わった工程の後に、ボンボンやリボンなどを縫い付けても可愛いですよ。

なんなら、540円で買ったほうがはやいわっ!という方は我がショップサイトへ。

ピンクストライプ ポケットティッシュケース [ショップページ]

haussement innocentのイナリサオリでした~!!

革のウォッシュ加工でくしゅっとかわいいブレスレットを…

 

 

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イナリ サオリ
福岡で「haussement innocent」(オスマンイノサン)のデザイナーしてます。 カラフル~な布小物やバッグなど作ってます! ONLINESHOPメインで展開中。 今年の1月に発売された、ブティック社「ハンドメイド作家さんのとっておき通園通学グッズ」に入園入学グッズレシピの掲載もありますよん! HPにもイロイロ情報載せてます~
[ ハギレでも出来ちゃう、簡単!ポケットティッシュケースの作り方 ]手芸2017/03/02 15:00