彫金作家のCREER(クレエ)と申します。今日は極々シンプルなフックピアスの製作工程をご紹介します。
先ずは銀線を用意(silver950/0.7mm)。
こんな感じで丸まって入っています。
ここで必要な長さにカットした方がやり易いのですが、無駄を出したくない、勿体無い気持ちが先立つ私は切らずにこのまま作ります。
叩く(槌目)を付ける道具。「いも槌」といいます。
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これで叩いて行きますが、その前に地金に槌目以外の余計な傷を付けてしまわない様にいも槌の両端を磨きます。私が研磨に使っているのはかなり型の古いタイプですが、歯科医でよく使用されているメーカーのものです。リューターは性能の良いものを使うと作業効率が上がりますよ。
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紙ヤスリ800番位でざっといも槌の傷を取ってから、青棒で磨きます。
ポイントに研磨剤を含ませて研磨。ポイントは使う前に一度砥石にかけると表面が滑らかになります。
赤棒で仕上げます。メーカーによっては赤→青の順番で磨く様になっているものもありますが、私が使用している研磨剤は青→赤の順番です。使う前にメーカーの仕様を読みましょう。
磨き終わったらいよいよ製作に入ります。アンビルバイス。挟む、叩く、という作業が狭い作業スペースで出来るので一つあると便利な道具。
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銀線を乗せて
先ずは先程磨いてピカピカになったいも槌の径が大きい方で叩いて行きます。
あまり力任せに叩かない様にしましょう。うっかり指でも叩くと戦意を喪失します。
次は径の小さい方で細かい槌目を付けます。
後で形は整えますが、極力輪郭を崩さない様に、丁寧に入れて行きましょう。
丁度良い位に叩いたら(あまり叩き過ぎるとペラペラグニャグニャになってしまいますので、適度に厚みを残しましょう)直角に曲げます。ヤットコで成形しますが、この時銀線に傷が付かない様、柔らかい薄手の布を間に咬ませましょう。
迷わず一気に曲げると綺麗に型が作れます。
フック部分を成形。私は矢坊主の径が丁度良いのでそれを使用していますが、ボールペンのボディ等、フックピアスに良さそうな径であれば何でも構いません。ガタつきの無い綺麗なカーブを作る為に良さげな円筒を探してみましょう。
こちらも迷わず一気に曲げます。
必要な長さにカット。銀線の無駄ゼロです。
もう一つも同様に作ります。
正面から見た感じ。
ヤスリをかけ、形を整え、左右揃えて行きます。使用するのは「中目(荒)」と「油目(細)」。
ポストに当たる部分もきちんとヤスリをかけ、バリ(金属めくれ)も取りましょう。きちんとしておかないと、使用した時耳が血まみれになります。
最終仕上げ。磨いて行きますが、せっかく付けた槌目を崩さない様に軽く撫でる様に磨きます。※最初にいも槌を磨いているので、消さないといけない余分な傷が殆ど入っていません。下準備をやっておくと仕上げが楽ですよ。
ピカピカに。
ピアスの前後が平行か下から見てチェックします。
研磨剤を含ませた柔らかい布で磨きます。
完成。こちらからご購入も可能ですよ
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如何でしたでしょうか。
シンプルなデザインでも意外と細かい作業工程があり、あーでもない、こーでもない、と悩みながら作るのはとても楽しいものです。これは飽くまでも私個人のやり方なので、先ずはお手本としてお試し頂き、そこから自分でやり易い方法を探して頂ければと思います。
それではまた。
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