ダブレット石、張り合わせ石、俗にいうところの模造石で、どちらかというとネガティブなイメージが付きまとういわゆる『ニセモノ石』です。鉱物マニアや『天然』にこだわる石のコレクターさん達には「ケッ、偽物やんけ!」とか、馬鹿にされたり、罵られたり、陰口をたたかれたり、不幸の手紙が届いたり(それはない)、落とし穴を掘られて卑怯な罠にかけられたり(それもない)、狭い通路にいるときに、デッカイ岩の玉を転がされたり(インディ・ジョーンズ)するような酷いを受けることもありますが、ワタクシ個人的には「綺麗なら別にいいじゃん」という、マニアの風上にも置けないゲスい思想の持主ですから、積極的に活用しています。思想は行動を妨げます。わたしは自由だーーー!!!アメリカばんさーーーい!ロミ子は元気です夜露死苦。
ハイ、もう何が言いたいのか自分でも解らなくなってきたので、本題に入りましょう。
今回は、ダブレットストーンを作ってリングにしてみましょうというアレです。
み・の・が・す・な・よ~~~☆
リング枠を整える
今回使う材料はコチラ。ロストワックスで造形してキャスト屋さんから戻ってきたリングの枠、カボションにカットしたアメジスト(エレスチャル)、ラブラドライトの原石です。
まずリング枠の湯道のあとをリューターで削り取ります。
水に濡らしながらカッティングディスクの面を部分ガーーーっとあてて平らにしますよー。
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耐水サンドペーパー400番で削った部分と全体を研磨します。
ダブレット石を作る
リング枠にアメジストを入れてみます。う~ん、ピッタリ。ですがちょっと寂しい。石をパワーアップしましょう(パワーストーン的な意味じゃない)。
そこで登場するのがラブラドライト原石。って正確にはタンブル(だったもの)ですが。
アメジストとラブラドライトでダブレット石を作ろうって魂胆です。
ラブラドライトを大まかにカットします。
アメジストと比べながらチマチマとカッティングディスクで削ります。ラブラドライトは欠けやすいのでちょっとづつ削っていく感じで。一気に切ろうとすると致命的に割れてしまう事もあるので、慎重に。
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大体同じ大きさになりましたが、厚みがあるのでさらに薄く削ります。
重ね合わせてみましょう。アメジストの透明な部分からラブラドライトのラブラドル効果の光沢が見られます。
リング枠にはめ込んでみます。まず、ラブラドライトを底に敷いて、
その上からアメジストをセット。なかなかいいカンジではないでしょうか。
切りっぱなし、削りっぱなしの状態ではダメです。濡れている状態だと、美しく見えますが、乾くとボロボロです。水研ぎ用のサンドペーパー400番→600番→800番→1000番→1200番→1500番→2000番→2500番をかけて磨いていきます。面を磨くので、平らなガラス板の上にサンドペーパーを置き、擦りつけるようにして面をピカピカにしましょう。だいたいトータルで2時間くらい磨きます。
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リング枠も同時に磨くわけですが、1200番くらいのサンドペーパーを使い始めたら、石留につかうタガネの先端も同時に磨きます。研いであるタガネですが、わたしは石の研磨時にも綺麗にしますよん。
研磨が完了したのでフェルトバフ等で石の表面を磨きます。ラブラドライトを薄くカットすると透けるって始めて知った。
材料(と道具)の下ごしらえ(料理か)完了ですよ~。
石留め - 覆輪(フクリン)留め
リング枠と石コロだけじゃどうにもなりませんね。リング枠と石を合体させなければ!
石を研磨する際同時に研いだタガネっていうお道具を使って石留めしていきます。わたしが使っているのはコチラの2種類。市販のタガネを買ってきて、削って磨いてのほぼ自作のお道具です。こういうのは作る人によって違うものですから自分に合った道具を見つけるか自作するしかありません。ちなみに右側の四角いのは枠を倒す用(①)で、左側のは、倒した枠を滑らかに整える用(②)です。
ベンチバイスに枠をセットし、ラブラドライトを入れます。ちなみに彫刻台っていうリング枠やらをセットするお道具もあるのですが、なんかコレで十分だったりするので、導入してません・・・買えよ、って言われそうですが、コレで事足りちゃってるんだもん。まぁあったほうがいいよね。クルクル回せるし。近いうちに導入します。
アメジストをセット。これを先ほどのタガネというお道具を使って固定するわけです。
まずは先ほど紹介した枠を倒す用のタガネ(①)で、枠を倒します。タガネを枠に斜めに当ててオタフク槌というハンマーでタガネの背を叩き、ちょっとづつ枠を倒していきます。
わたしは下の番号を付けた順番で倒しています。倒していく過程の写真がないのは、写真を撮り忘れたからです(最低だ)。
枠を倒して、石が固定されたら、枠を滑らかに整える用のタガネ(②)で直線的に倒した枠を滑らかに整えます。枠のカーブに合わせ、滑らせるようにタガネを動かしながら槌で叩き、枠の形を整えます。整えていく過程の写真がないのは、写真を撮り忘れたからです(いちばん丁寧な情報サイトが聴いて呆れる)。
石留めが完了しました。これを覆輪留め(フクリンどめ)といいます。
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仕上げ
石留めが完了したら、シリコンポインタやサンドペーパーで石留めの際についてしまったキズ等を消していきます。
ラジアル・ブリッスルディスク(オレンジ)(緑)で枠を磨き、フェルトバフで石の表面を磨いて~。
完成でっす! [商品ページ]
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タブレット石は様々な可能性があります。こちらはカバンサイト×水晶 [商品ページ]
こっちは、オパール×ラピスラズリ [商品ページ]
これらのダブレット石はニセモノ石なんかじゃなく、組み合わせによって単一では見られない様々な表情を見せてくれます。
ロミ子でしたっ!ごきげんようっ!
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