どんも~!シーグラス・クロニクルののぎたんこぶです☆
ビーチコーマーの皆さーん!寒いですけど、うつむきかげんで~、強風に震えて~、鼻水垂らしながら~、元気に海をウロウロしてますかー?
しっかしあれだね、シーグラスって見ればみるほどおかしくなってきますよね。最初は真ん丸つるつるのやつばかり狙ってしまうんですが、段々それだけじゃ飽き足らず、このヒビが入った感じがいいとか、このガタガタのところから光を透かしてみると面白いとか、焼けて気泡だらけでボロボロのやつが味があっていいとか、どんどんマニアックなこと言い出すようになりますからね・・・。大丈夫、あなただけではありません。みんなそうです。みんなでおかしくなりましょう。
ということでー、大変ゆっくりペースで書かせていただいておりますこのシリーズ、4回で完結予定ですので気長にお付き合い頼んます。前回は道具編でしたね。ばっちり揃いましたか?今回はいよいよシーグラスの加工について書きますよ~。
本来であるならば、シーグラスの穴開けは、まず薄くて平たいものから練習を始めたほうがいいです。練習編から書いちゃうと恐ろしく長くなっちゃうんで、いきなりビー玉からになっちゃってますが。
あ、でも勿論初心者の方でも、このシリーズの内容だけで、どーにかこーにかビー玉の穴開けはできると思います。レッツトライ☆
穴開けの方法
シーグラスの穴開けは、一般的には「水浸け」という方法が取られます。シーグラスを水の中に浸して、水中で作業することです。ちなみに、私は水浸けやってません。それぞれにメリットデメリットありますので、ご自分でやってみて、楽で安全な方法でされるといいと思います。
水浸けのメリット
・水中で作業するので、ガラスの粉塵やガラスの破片が飛ばない、飛びにくい。
・ガラスが殆ど飛ばないので掃除が楽。
・マスクやゴーグルはほぼいらない(でも念のため使うことをオススメします)
・最初から水に浸かってるので、熱くなりにくく、こまめな注水が必要ない。
水浸けのデメリット
・大きなもの(4~5cm以上あるシーグラスなど)を加工し辛い。
・水面にさざ波が立って、シーグラスの表面の細かい様子が見えにくい。
・水を張った容器の中で作業するので、慣れるまでは不自由。
水浸けナシのメリット
・普通にシーグラスを持って空中で作業したりできるので、自由度が高い。
・水中よりも見やすい。
水浸けナシのデメリット
・とにかくこまめな注水が必要で、ビットを長い時間シーグラスに当てられないため、たびたび作業が中断される。
・水を切らしてしまうと、ガラスの粉塵が煙のように立ち上ることがある。また、割れて破片が飛んだ場合、遠くまで飛んでいく。
・ガラスの粉が入った水が飛び散った場合、掃除が大変。
・マスクやゴーグルが鬱陶しい。
・ビットの消耗が激しい。また、掃除に使う、使い捨てのキッチンペーパーの消費が激しい。
こう書くと、なんで水浸けでやらないんだって言われそうですけど、私にとってはこの「加工のし易さ」っていうのが大きかったんですね。
水浸け派の方にとっては、こっちのほうがよっぽどめんどくさく感じられるかもしれませんが、まぁそれは好みとか慣れです。
この記事を書くにあたって気を付けて見てみたんですが、作業開始から終了まで、今回は一度もガラスの粉塵が立ち上ることはなく、ガラス水の飛び散りもほぼ0で、あってもほんの少し、作業領域から半径2cm以内でした。ただし、これはかなり丁寧に作業した場合に限ります。雑にやると飛び散りまくりです。
水浸けナシで、ガラス水や粉塵の飛び散りを抑えて素早く作業するには、慣れが必要です。そして、慣れていてもたまにはやっちゃうこともあります。きちんとマスクやゴーグル、エプロンはつけていたほうがいいです。シーグラスの加工は、彫金やレザクラのように大昔から確立された技術ではない上に、それ専門でやっている人数も少なく、出回っている情報も少ないです。皆さん色々と実践しながら工夫されてます。私もこれからやり方変えるかもしれませんし、こういう人もいるんだーって参考程度にしていただけたらなと思います。
実際に穴を開けてみよう
ということで、水浸けナシでの穴開けの手順です。えーとですね、まず、こういう感じでスタンバります。ビー玉は、今回は普通サイズを3つ、小玉を3つ用意します。
真ん中の白いのは、キッチンペーパーです。私はこの上で作業をします。お皿には水道水が入っています。
リューターに、先丸の先端径1.8mmのビットをセットして、スイッチを入れ、低回転に設定します。ここ大事!低回転ですよ!
リューターを鉛筆持ちで持って、利き手の反対の手でシーグラスを濡らして、シーグラスをしっかり手で固定して、穴を開けたい場所にビットを優しく斜めに当てます。
インパクトの瞬間、シーグラスが動きそうになりますのでしっかり手で持っていて下さいね。ついている水が乾かないように、ビットはこまめに離して、指先を濡らしてぽんぽんと水を追加して下さい。ある程度掘れたら、リューターの電源を切ります。
少しだけくぼみができました。この、くぼみをつける作業は、省略してもいいです。しかし今回はビー玉ですから転がりやすく、慣れないうちは一旦くぼみをつけてビットのとっかかりを作る方がやりやすいと思います。
あ、穴を開ける場所ですが、別にどこでもいいです。ご自分で決めて下さい。私は、このヘアゴムの場合、構造的に穴の周辺はほとんど外から見えなくなるので、傷の多い、隠したいようなところに開けてます。
次に、1mmのダイヤモンドバーをリューターにセットして、ビー玉の中心に向かって慎重に穴を掘り進めていきます。
これ、実際はしっかりと手でビー玉を固定しながらやってます。撮影の都合上手が写ってませんが、ちゃんと持ってないとビー玉がゴロッ!って転がって掘れませんからね。
この時、必ず球の中心に向かって真っすぐ掘って下さいね。ズレるとカッコ悪い上に割れやすいです。そして、くれぐれも水を切らさないように、こまめに水を足しながら、丁寧に少しずつ掘り進めて下さい。たまに水の中でじゃばじゃば洗ったり、歯間ブラシで穴の中を掃除をしながら穴の深さを確認しつつ、慎重にゆっくりと作業を進めていきましょう。
作業中、下に敷いているキッチンペーパーがすぐにべちゃべちゃになってしまうと思いますが、これはもうガンガン捨ててガンガン取り換えて下さい。足元にゴミ箱を置いておくとラクです。それから、お皿に入れている水が濁ったら、こまめに入れ換えて下さい。ガラスの粉はなるべくキッチンペーパーに含ませて捨ててしまうのがコツです。
あとですね、最初のほうにビー玉は割れやすいと書きましたが、急ぐとマジですぐ割れます。
あーあ。
どうしてビー玉が割れやすいのかは、よくわかりません。軸ブレや振動によるものなのか、それとも熱がこもりやすいから熱膨張で内部に変に圧力がかかって割れるのか、何か原因はあるんでしょうが、はっきりとはわからないので、慣れた人でもたまにビー玉は割ってしまうみたいです。
経験上、急いで作業を進めると割れる確率が上がる気がします。ゆっくりやれば、事故率は10パーセント以下に抑えることができると思います。あと、その時はうまくいったと思っても、置いといたらひとりでに「ぱいーん」って飛んで割れちゃうこともあるんですよ。一日経ってからヒビが入ることもあります。ビー玉は穴を開けてから一日は放置して、割れてないことを確認してから使って下さいね。
ほんとにねー、大事にしてたレアビー玉が割れると、一日立ち直れませんからね・・・。お気を付けあそばせ!
それからですね、まぁこの類のビットは、刃物のように触った瞬間切れるということはありませんけども、なんせガラスに穴を開ける威力のあるものですからね、くれっぐれも気を付けて!!ガラスに穴が開くっちゅうことは、指にも穴ァ開きますからね!なめたらあかんぜよ。
ということで、次はヒートンを用意します。
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けっこうちっちゃいです。でも、これより少しぐらい大きくてもそんなに問題はないです。理由はあとで説明しますが、ニッパーでヒートンの頭のところを一部カットしておきます。
ヒートンはけっこう太くて硬いですので、ワイヤーワーク用の繊細なニッパーを使うと一発で欠けてだめになっちゃいます。硬いものを切る用の適当なニッパーでパチンとやっちゃってください。
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↑こういうので十分。切る時はニッパーの刃の向きに注意して切ってくださいね。
こっちが正しい向きです。
このぐらい切ってしまいます。人の手は触れませんので、切り口の面取りの必要はありません。これを6本用意します。あと、今回はなんとなく先に切っちゃいましたが、切る作業は穴開けの後でも全く問題ないです。あと、ほんというと切るのは3本ぐらいでも大丈夫です。私は6本切っちゃいますけど。
で、このヒートンを穴に差し込んでみて、深さを確認しながら掘り進めます。
ヒートンのネジ部分がすっかり隠れるぐらいになったら、ルーターの電源を切って、次は1.5mmのダイヤモンドバーをセットします。
このままでもヒートンは挿せますが、ほんの少し穴を広げたほうが接着剤がつけやすいです。
無事穴が広がったら、歯間ブラシできれいに中に入っているガラスの粉を取り除きます。
このようにして6つ全部に穴を掘っていきますが、小さいビー玉は大きなビー玉よりも更に割れやすいです。掘る穴を浅くして、リスクを減らすこともできます。ヒートンで穴の深さを確認中に、
このように、あとちょっと掘ったほうがいいのかなーって時があります。
そうなったら、もうこれ以上掘らないで、ニッパーでヒートンを切ってしまってもいいです。
この程度刺さっていればまず抜けることはないと思います。
ちょうどよくなりました。
最後に、ビー玉をこれでもかってぐらいにきれいに洗いましょう。歯間ブラシで穴の内部もよく洗って下さい。表面の水分だけでなく、こよりを使うなどして穴の中の水もきれいに取り除いてください。
このね、水が残ってると接着剤つきにくくなるんでほんとしっかり乾かして下さいね!約束だぞ!
きれいになったら、乾燥させる+割れないのを確認するために、一日放置します。
割れてませんように・・・
ふ~~。どうですか?ここまでついてこれましたか?ビー玉、割らずにうまく掘れました?ここまで終わったらあとはかなりラクです。ビー玉が乾いたら、次はヒートンを接着剤でつけていきますよ。
ヒートンをつけよう
本来、ガラスと金属は相性が悪いです。むちゃくちゃくっつきにくいです。
できるだけ強力な接着剤を使いましょう。エポキシ系で、硬化開始時間が長いものがおススメです。
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このA液とB液を混ぜることによって硬化が始まります。
いらない紙か何かに、同量をチューブから出して、混ぜますよ。
ヒートンに接着剤をつけてビー玉に差し込んで、ヒートンとビー玉の間にある空間がちょうど埋まるように、うまいことつけていきます。硬化が始まるまでに作業を終わらせましょう。
こんな感じで、転がらないように油粘土かなんかの上で静置します。夏場は丸一日、冬場は丸二日がおすすめです。こうやって並べると、完成が楽しみで嬉しくなってきますよね♪あとちょっとです!接着剤がガチガチに固まったら、次はいよいよ組み立てていきますよー。
次回、シーグラスのビー玉のヘアゴムを作ろう!④やっと完結!簡単なロー付けと組み立て編へ続く!!
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