自分で見付けた石コロを使ってペンダントを作ってみた

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いい感じの石っころを探しに繰り出そう!

まず最初に「いい感じの石っころ」を探さないといけないので、そんないい感じの自分だけの想い出の石っころとの出会いを求めてどこかに行かないといけないっすよね?

別に宝石とか名のある天然石じゃなくてもいい、自分にとっては宝物、これが特別な石っころ!ちゅ~ような感じでいい訳ですが、そりゃまぁ何でもいいって事だったら近所の庭先なんかに敷き詰められた玉石、その辺りの道端に転がっているような石っころでも構わないっすけど、そこは何となく苦労して探しに行って何か分かんない石なんだけどピカっとしててキレイ、何か分かんないけど色柄とか大きさとか形なんかが可愛くて気に入っちゃったんだよ。

ちゅ~ような他の人にとっては何の価値もないかもしれないけど、自分にとっては想い出の結晶って感じの石っころなんだよね。って感じの石っころを探すのも楽しめると思うから、そういう何か分からないけどお気に入りになるような石っころを探す旅に出よう!

ま、今はネットで様々な国内鉱物の産地なんかも調べられるから、もしかしたら!って期待で胸を膨らませて何かしら狙った産地の狙った鉱物を探すのも楽しいと思いますが、そこはそれで簡単に誰もが狙った鉱物、それも気に入った形や大きさのものが見付かるとは限りませんけど、そんな期待や目的があると石探しにも俄然やる気が出てくるんじゃないかしら?

日本国内で石の採取、ストーンハンティング的な感じで石探しを楽しむ場合、河川採取(河川敷や河原も含む)と海岸採取(海中採取は危険なので除外)と山中採取(場所によっては危険だけど)とかの方法があって、ま、折角なのでポイント的な事を書いておくと、基本は山中採取で鉱山の跡地や廃坑なんかが狙い目でして、そういう場所は山奥だから気軽には行けないけど多くの場合、崖崩れや土砂崩れなんかで付近の河川に流れ込んでいるから、そういう河川の下流なんかは河川採取の狙い目になり、河川は海に流れ込むから海岸採取の場合は流れ込む河川の上流域で昔に採取されていた鉱物なんかを狙う感じがお薦めですよ。

どの場合も人が簡単に行けないような場所の方がいいんだけど、そういう場所になる程に危険を伴うし、国有地や私有地になっている場合もあるから気を付けないといけませんが、そうやって何の石がどこで採取できるのかを考えたりするのも楽しみのひとつだから、ま、楽しんでちょんまげ。

ちゅ~ような感じで、今回は誰もが気軽に安心して行ける富山県~新潟県の日本海側に位置する「ヒスイ海岸」での願わくば糸魚川翡翠、ま、翡翠は難しくても瑪瑙(アゲート)とか碧玉(ジャスパー)とか軟玉(ネフライト)とか葡萄石(プレナイト)とか様々な種類の国産鉱物が採取できるヒスイ海岸物語です。

参考:ヒスイ海岸で見付ける事ができる多種多様な鉱物(猫車)

実際、宝石品質となると厳しいものの上記のような鉱物以外にもコランダムやハイドログロッシュラーガーネットやフェルドスパーや佐渡赤玉や薬石やクォーツ類なんかの多種多様な鉱物が採取できる可能性があり、何よりも長い期間、海中で波や砂利に揉まれて自然に角が取れてナチュラルな丸みを帯びて程良く自然研磨されたタンブル状態で石が採取できるのが魅力です。
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天然石の磨き方 (糸魚川翡翠)

 

いい感じの石っころをヒスイ海岸で発見しちゃおう!

お住まいの地域によっては必ずしも行き易い場所とは限りませんが、ヒスイ海岸は富山県の新潟県との県境にある朝日町ってところから新潟県の親不知を経て糸魚川市の辺りまでの地味に限られた海岸線になり、親不知は道の駅なんかもあるし、ちょっと公共交通機関でのアクセスは微妙なのと冬場は積雪があるのが難点ですが、道なき道に分け入って誰も人がいない山奥に行ったり、詳しい事は知らないけど近くの川に行って当てもなく河原を彷徨ったりするよりは安全だし、最悪、何か美味いものでも食べたり、温泉とか入ったり、もう完全に旅行って感覚でもいっかなぁ・・・って思っちゃえばいいんじゃないかな。

なかなか機会がないと行かない、行く機会すらないかもしれない場所に行くってのが冒険の醍醐味だし、冒険しなければ宝物なんて見付からないし、そもそも人生に楽しみを見い出すって事は勇気を出して足を踏み出すって事だったりするから、ま、そういう事です。

海岸線、波打ち際には無数の数え切れない程の大量な石、何とか手の平に乗るくらいの大きさのものから米粒くらいのサイズのものまで様々な石っころが転がっています。
糸魚川翡翠を狙っても見付かる可能性は低いのですが、いい感じの石っころってのを見極めるポイントは、濡れた状態で綺麗、そして乾いた状態でもやっぱり綺麗って事です。
多くの石は乾いた状態だと薄汚い感じ、それこそ道端に落ちてる石とそんなに変わらなかったりしちゃいますが、濡れた状態だと色柄模様なんかが鮮やかに見える事もあって、これって特別な石ちゃう!って思ってしまいがちなのですが、殆どの場合、乾くとしょぼい感じに見えちゃうのです・・・

後は、そりゃ名のある天然石ってなると大きな塊、大きなサイズの石が無造作に転がっている事なんて普通に考えてあんまりないっすよね?
大きくても親指くらいのサイズ、まぁ、普通に狙うなら小指の先くらいの大きさの石に狙いを絞って、大きな石っころは無視しちゃった方がいいっすよ。

何万個に1個とか何十万個に1個とかの確率ですが、無数の石が転がっていて、波打ち際では常に打ち寄せる波と引き波によって姿を見せる石が変わり続けているから、もう他の石とは明らかに違う石、質感だったり輝きだったり形だったり何でもいいんだけど明らかに雰囲気が違う石を見付けちゃったら絶対に手放してはいけません!

その石が何ていう石なのかは別にして、そう感じた石っころは絶対に特別な石なんです!
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いい感じの石っころをペンダントにしちゃおう!

ちゅ~ような感じで、お気に入りの石っころ探しを十分に堪能して残念ながら糸魚川翡翠とか宝石名のある良質の天然石なんかじゃないみたいだけど、あたし的には何か気に入っているんだよね、この石っころ・・・

そんな自分だけの石っころをシルバーを使ってペンダントにしちゃいましょう。

まぁ、別にシルバーじゃなくてもいい、マクラメとかでもいいし、そこは別に何でも大丈夫なんだけどシルバーとかを使う事で宝物な感じが増すっていうか、もうシルバーを使った時点で一応はジュエリーって言っちゃってもいいんじゃないかなぁ・・・的な感じっていうか、ずっと愛用し続けちゃえるじゃんね。

今回は糸魚川翡翠じゃない、この石っころは「蛇紋石(サーペンタイン)」っていう鉱物で糸魚川では比較的に簡単に採取できるんですが、多くは様々な鉱物と混じり合ってしまった蛇紋岩的な感じの岩石になってしまうんだけど、こいつはピカッとしてて色合いも濃いグリーンをしてて見るからに綺麗、ちょっと目を惹く何かがあって大きさ的にも形的にも気に入った石っころだったのです。

石のカット研磨とかしないで採取した時の状態のままでも程々に艶もあって、これは!って思ったんだよ。
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ジュエリーとかアクセサリーとかの加工を目的にしたカット研磨されたルースと違って、こういう自然のままの石、ま、これは海岸採取なので波や砂利に揉まれて自然にタンブリングされているから、破砕した石なんかと違って程良い丸みや光沢感がありますが、それでも不定形で歪な形状をしているので、まずは正面になる部分を決めて、その状態での石のアウトラインとなる覆輪を作っていきますよ。

石の裏側だって平らではないから、ま、別に見えなくなるからダイヤモンドやすり等で少し平らに削っちゃってもいいんだけど、折角なので石には何にも手を加えずに製作していくっすよ。
石の周囲を取り巻くように覆輪を作ったら、その覆輪を底板にロウ付けしちゃいます。
この時、石がすっぽりと嵌まる、いい感じに正面にしたいところが正面になるようにするのがポイントですが、当然、石の裏側が平らじゃないから石を嵌めても石がグラグラしちゃってますけど気にしないでい~です。

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その次に覆輪のアウトラインに沿って余分な底板を切り抜いちゃって覆輪のアウトラインを整えながらヤスリを当てていくよん。

この段階で実は重要なポイントがあってね、この段階で石の正面を表にした時、横から見て、石に掛かる覆輪の高さを決めて覆輪の表面を石のフォルムに合わせて波打つような感じで高さを調整しながら高低差を付けていくんだね。

石の底面が平らでないからグラグラしちゃって高さを合わせるのが難しい・・・とか思ったら、練ケシなんかを使って軽く固定してグラつかないようにして位置決めするといいです。

ま、ちゅ~ても不定形だし、そんなに気にしなくても大丈夫っていうか、ほれ、もう最悪の場合、石の裏側をボンド付けしちゃうみたいな事だってできる訳なのですが、あたしは完璧にしちゃいたい人だからボンドとかは使わずに覆輪による石留めで石を固定しま~す。

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こうした不定形で表面が歪な形状になった石っころを石留めするのはジュエリー製作ではスタンダードな手法ではないのですが、まぁ、やれなくもないって感じです。
不定形で歪な形状をした石を使う場合って、その多くは真珠とか珊瑚とかなので、そうした宝石の横面から見た時に半分以上が地金に隠れちゃうような覆輪留めをする事はなくて、多くの場合は爪留めとか枠留めにボンド留めを組み合わせたりしちゃいますが、石の雰囲気に合った感じにするのが一番だから好きにしちゃっていいと思うよ。

覆輪留めになるので、石留めで倒し込む高さ部分を考えて丸環とバチカンを先にロウ付けしちゃいますね。

まぁ、不定形で歪な形の石を使っているので、あまり小さな丸環やバチカンだと変な角度でバランスが取られちゃったりする可能性があるから、ちょっと大き目サイズの丸環とバチカンを使って、金具部分に重量を持たせると共にチェーンとかに通して垂れ下がった時にバランス良く見えるように位置なんかを決めるのがポイントっす。

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こうして石枠ペンダントを製作したら、石を嵌め込んで慎重に左右、上下、四方、八方という感じで石が変な方に回転して角度がズレちゃったり、石の位置が中心から外れちゃったりしないように倒し込んでいく覆輪で角度と位置を固定しながら石留めをしていきます。

石の周囲をぐるりと一周、ちゃんと隙間なく石留めをしちゃいますが、覆輪の高さが波打つように高低差を作っているから、その高低差や石と覆輪の間にある角度によって石留めタガネの角度を変えて石留めするのもポイントです。

今回の蛇紋石は比較的に硬い石っころだったので石留めに特別な注意は必要ないんだけど、クォーツ類とか石英って感じの石を使う場合、割れちゃわないように注意が必要っすね。
石の硬さとかがさっぱり分からない時はですね・・・自分の勘とか腕を信じる!

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ちゅ~ような感じで、ほれ、こんな感じで石を探したり、いい感じの石を発見したり、いい感じの石っころを使って何かしら装飾品や装身具なんかが作れちゃったりすると、もう全工程が楽しみになってまうじゃん?

ま、もちろん、いい感じの石っころ、その石っころの品質とか種類とか欲を言い出すと終わりはなくなっちゃうし、石探しってのは自然との触れ合いだから天候や状況なんかで過酷な感じになる事もあるし、そういう苦労をした割りには結果的にしょぼい成果って事の方が多かったりしちゃいますが、人生なんてそんな感じのものじゃないの?

ちょっと良く分からないっていうか、人生は人それぞれなので何だけど、ま、みんな楽しんで欲しいなぁ~って思います。

ち~ゆ~。

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参考:ヒスイ海岸で見付ける事ができる多種多様な鉱物(猫車)

天然石の磨き方 (糸魚川翡翠)

裏・ロストワックス技法でペンダントトップを作ろう(1…

地金メーキングのカット石用の覆輪

 

 

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[ 自分で見付けた石コロを使ってペンダントを作ってみた ]彫金/ロストワックス2017/03/09 20:01