( =゚∀゚)ノ毎度!五助屋レザー です!
さぁ第二弾でございます。前回はお楽しみいただけたであろうか?(第1回はコチラ)
こういうのって、普段同じような作業をしていたとしても、あれ?ココこうやったほうがいいんか!と気が付く事があったりするよね。まぁ1つでもそんなんが有った!なんて声が聞けたらちょっとうれしい。前回も書いたんだが、こだわりだすとキリが無い世界であったりします。
こうやったほうが仕上がりが良いとか言う物も沢山あります。御代を頂いて物を作らせてもらうプロですと、その頂く御代以上のお仕事をしようと効率よくクオリティーを求めますが、あまりに外れたことも出来なかったりします。時間を掛ければよいかというとそうでもなかったり・・・。
んでは、行きます。
前回は型紙を作りました。型紙とは、革を裁断するときにに使うわけですが、革の上に型紙を置いて押さえてオウルなどという道具で卦書く。このように小さなものなら普通に手で押さえればよいのだが、大きなものなどはこんな重しがあるとずれなくていいね。
鉄の文鎮のようなものでも良いのだが鉄分は革のタンニンと反応して黒くなってしまったり金属だといらん傷をつけてしまったりする。僕が愛用しているのはショットバッグと言われるこのような物。ショットガンの弾ってご存知?いわゆる散弾銃という奴で小さな鉛の玉を発射する銃なんだが、その弾(ショット)を詰め込んだバッグというわけ。中身は小さな鉛の粒粒だったりするので重量がそこそこあって押さえるものの形を選ばない。やわらかい鹿の革を、あのポケットティッシュの袋のように内縫いにして入れたのだ。
これね、完成している物も市販しておりますが、いいお値段なんだよね。ちなみに中身は、ダイビング用のウエイトでこんな袋に入って安価で売っている物。ココを読んでいる皆様は、革を使って物を作ろうという方だからここらは、自分で作って見よう!
と、まぁこれくらいの物であれば必要としないショットバッグであるが流れ的に無理やり使っている。
酢酸ビニルエマルジョン(木工用ボンドやサイビノールなど)系の接着剤はゴム系の接着剤の乾燥させて圧着するのではなく乾く前に貼り付けて乾燥させる必要があるので、ファスナーを取り付けるときなどは、これで押さえておくと、良かったりするんだよ。
んで、コレは卦書いている所だが、この針のような道具はなるべく寝かせて使うのがよろしい。線さえ分かればよいので無理に強くやる必要は無い。それよりも正確に脱線せずなぞる事に注意しよう。
とまぁこんな感じです。せっかくきっちりと精度よく型紙を作られたと思うのでココは気を抜いてはいけない。
前回お勧めしたカッターの刃で切るよ。ここで注目してもらいたいのは光の向きなのだ。
右利きで右から光を当てて革を右のほうに置いたら影がこっちに来るのがお分かりいただけるだろうか?教室などで生徒を見ていると、上手く切り出せないという方のほとんどが、腕が悪いわけではなく、その切るときの環境が悪いというだけと言うのが多いのだよ。
実は、下手なのではなく単純に見えていないだけなのだ。
そこらへんをちょっと意識するだけでクオリティーが上がるよ。
そして、全てとは、言わないが、切る、穴を開けるなどの道具は、垂直に使うというのが大事なのだ。カッターなどは手前に倒して切るのだが左右に傾けないのが大切。革は厚みがあるので斜めに切っちゃうと張り合わせたときに寸法が合わないなんて事は良くある事だ。垂直に切るというのを意識しよう。
さ、革を切り出したら、今度は先にココ この内アールの部分を磨くよ。後からだと磨きにくいからね。
ヘリ落としとかエッジャーといわれる工具でこのとがった角を落として丸くする。
その後磨き作業にはいるが、細かいことはまだ次回に回すとして・・・。
このトコノールってのが使いやすいね。他にもいろんなのが有るし、僕は変なこだわりで布海苔を煮出して使ったりしている。
使いやすい容器に移しておいてはみ出ないように塗る
磨きましょう。帆布で磨いたり
こんなスリッカーと呼ばれる木に溝を付けたもので磨き上げると艶が出るね。
他にもヘチマであったり、職人の数だけ磨き方が有るといった世界であるし、やればやるほど終わりが無くて先に進めないなんて事にもなる。冒頭に時間を掛ければよいってもんでもないなんて書いたのはこういうことなのだ。
今回は、コインコンチョなんて付けてみようかね。金属加工といってもそんなにハードルが高い物でもないので、自作しても良いかもね。ちなみに現在流通している硬貨を加工したら手が後ろに回るから注意しよう(こんな法律は日本だけらしい)。
革に押し当てて(オスネジは外して)。
目印を付けたら。
ポンチを打って穴を開ける。
これもきちんと研げばよいのだが粗悪品はまったく駄目なものも有る。そんなに高い物でもないので、そこそこ良いものを買いましょう。
革の厚みとこのネジ部分革の方が薄いのでメスのネジが出っ張っているね。
このままだと、コインコンチョがくるくると簡単に回ってしまうのでコンチョの裏側に細工をしましょう。
というわけで、次回に続く!
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